日本・アジアから身体表現、演劇、美術、音楽など、さまざまな分野の第一線で活躍するアーティストが参加し、対話や交流を積み重ねながら新作を創作・世界初演で上演いたします。
2週末にわたって展開し、いずれも2作品を連続上演いたします。
2014年2月15日 |土| 19:00
2月16日 |日| 17:00
2月17日 |月| 20:00
会場:ArtTheater dB 神戸
※チケット情報・ご予約はこちら

岡田利規×曽田朋子×Pichet Klunchun

舞台作品を作り、さまざまな土地へ出かけては人々に見てもらうことを生業とする岡田利規とピチェ・クランチェン。たくさんの旅をこなす一方、震災を機に岡田は横浜から熊本へと引っ越し、ピチェは大工だった父の事を思い出しながらバンコク郊外で劇場とスタジオを作るために自分で大工仕事をしている。曽田朋子は大阪のアトリエで、独自に発想した手法でひたすらミシンを動かし、帽子等の日用品と自身の作品をつくる。岡田は「身体も住まいだ」という。身体・服・家。日々暮らす事、またそれを繕う事、それを通して生み出される、新しい、次の時代の表現の形。

岡田 利規 (Toshiki Okada)
【劇作家・演出家・小説家/熊本在住】
1973年 横浜生まれ。演劇カンパニーチェルフィッチュ主宰。従来の演劇概念を覆すとみなされ国内外で注目される。『三月の5日間』で第49回岸田國士戯曲賞受賞。デビュー小説集『わたしたちに許された特別な時間の終わり』を新潮社より発表、第二回大江健三郎賞受賞。2012年より岸田國士戯曲賞審査員を務め、13年『遡行ー変形していくための演劇論』を河出書房新社より刊行。

【webサイト】
http://chelfitsch.net


曽田 朋子 (Tomoko Soda)
【造形作家/大阪在住】
1972年大阪府生まれ。ミシンで糸を縫い固める方法で立体作品を制作。言葉だけでわかりたがるアタマにピッタリはまらないモノをつくる。1999年より大阪・京都で展覧会を行う。2007年 スパイラル(東京)のSICFにてスパイラル奨励賞受賞。12年 大阪の自分のアトリエミミヤマミシンにて、作品の展示とワークショップ「つくるためのつくらない練習・用途を忘れるワークショップ」開催。

【webサイト】
http://www.mimiyama-mishin.net


Pichet Klunchun (ピチェ・クランチェン)
【ダンサー・振付家/バンコク・タイ在住】
タイ古典舞踊劇「コーン」の精神と体系を現代の感性で再生させ、国内外から高く評価されている。アジア、北アメリカ、ヨーロッパ等の舞台芸術プログラムに参加し国際的に活躍。また、豊富な国際経験を元にタイ古典舞踊を学ぶ若手のダンサー育成と純粋な創作の場を持つことを目指し、2004年「ピチェ・クランチェン ダンスカンパニー」を設立。08年、"Routes"が、ヨーロッパ文化財団より、多文化社会において、他者への理解を深める活動を行うアーティストへ与えられる「ECF Princess Margriet Award」を受賞。12年にはフランス文化省"Chevalier of the French Arts and Literature Order" を受賞。

【webサイト】
http://www.pklifework.com

contact Gonzo×Skychurch×西光祐輔

激しい肉体のぶつかり合いや殴る、乗るなどの接触行為をパフォーマンスへと昇華するcontact Gonzoがネット上で見つけ出しセッションを希望した、マニラのハードコアバンドSkychurch、エモーショナルなざらつきとスピード感のある写真作品を生み出す西光祐輔が新たな形のモッシュを提示する。インターネットが高速化するのと比例して、かつて無い速さで音楽がやり取りされる。敢えてオールドスクールに立ち戻らなければ、ヒップホップ、ハードコアなど様々な音楽の西と東の差がどんどん無くなっている状況もある。そんなことは無いだろうと聞いていると、音の湿度が違うようにも思える。物質としての写真にも同じことが言える。情報と身体がクロスする現場で汗と血(?)が流れる。

contact Gonzo (コンタクト・ゴンゾ)
【パフォーマンス・グループ/大阪在住】
2006年結成。contact Gonzoとは、集団の、そして方法論の名称、つまりローファイなスパークである。肉体の衝突を起点とする独自の牧歌的崇高論を構築し、パフォーマンス作品や、映像、写真作品を制作。その背後には山がある。現在、事務所を自分たちで作りながら、そのスペースで時速百キロで飛ぶ果物を受ける肉体を観察したり、耳を澄まし たりしている。メンバーは個々においてもそれぞれの分野で作品を発表、もしくは料理や読書等をしている。セゾン文化財団助成対象アーティスト。

【webサイト】
http://contactgonzo.blogspot.jp


Skychurch(スカイチャーチ)
【ハード・コア・バンド/マニラ・フィリピン在住】
フィリピン・マニラ在住の3兄弟によって結成されたギター・ベース・ドラムの3ピース・ハードコアバンド。メタリカ、ガンズ&,ローゼズなどアメリカのヘヴィ・メタル、ロックなどに強い影響を受け音楽を制作。フィリピンのハード・コアバンドのパイオニアとして活躍している。


西光 祐輔 (Yusuke Nishimitsu)
【写真家/東京在住】
1976年和歌山県新宮市生まれ。街、動物、風景などの異なるイメージを配置し、様々な場所で起こっている同時多発的イメージをテーマに作品を発表。主な活動「NEW GAMES」AD&A gallery(大阪)など個展、グループ展多数2010年自主レーベル『approach』立ち上げ。同年、飯川雄大、梅佳代、金氏徹平、川島小鳥、小橋陽介、パトリック・ツァイ、原田拓哉と共にアーティストユニット「ハジメテン」結成。12年7月作品集「mound」刊行。梅田哲也展覧会カタログ「大きなことを小さくみせる」写真、テキスト担当。12年NAMURA ART MEETING '04-'34 VOL.4 臨界の創造論などイベント参加多数。13年国東アートプロジェクト参加。その他、PVなども手がける。

【webサイト】
http://nishimitsu.jp/...

2014年2月21日 |金| 20:00
2月22日 |土| 17:00
2月23日 |日| 17:00
会場:ArtTheater dB 神戸
※チケット情報・ご予約はこちら

垣尾優×ジュン・グエン=ハツシバ×松本雄吉

近年、島と海、またその歴史や航路の在り方への多大な興味を作品化する松本雄吉、ベトナム人の父と日本人の母を持ち、船や走ることによって移動する事を扱うプロジェクトに数多く関わるジュン・グエン=ハツシバ、根拠を悟らせない即興的判断を重ねて行く事によって時間をつなぐダンサーの垣尾優ら三者によるコラボレーション企画。今福龍太の著作などをヒントにここ数年、松本雄吉と塚原の間で交わし、徐々に構成された。そのような世界観を構築するにあたりキーとなる作家として美術家のグエン=ハツシバ、ダンサーの垣尾優に参加を要請、コラボレーターとして共にクリエイションを進める。

垣尾優 (Masaru Kakio)
【ダンサー・振付家/大阪在住】
1973年生。在学中に図書館で見たジャクソン・ポロックの絵画、町の本屋で立ち読みした美術雑誌の大野一雄の写真がダンスを始めるきっかけとなる。2004年~現在まで、岡登志子主催Ensemble Sonne作品にゲスト出演。06~09年、contact Gonzoとして活動。11年~現在まで The pursuit of new possibility project (砂連尾理×Hyslom×垣尾優)。12年、維新派「夕顔のはな、しろきゆふぐれ」に出演。『吉原治良記念アートプロジェクト2008』吉原治良賞受賞。


ジュン・グエン=ハツシバ (Jun Nguyen-Hatsushiba)
【現代美術家/ホーチミン・ベトナム在住】
1968年東京にて日本人の母とベトナム人の父の間に生まれ、幼少時代を日本で過ごし、アメリカで教育を受ける。現在、ホーチミン市在住。2001年より難民や社会的少数派をテーマに取り上げた "メモリアルプロジェクト" シリーズを発表し、国際的に注目を浴びる。ビエンナーレ・トリエンナーレ国際展に多数参加。07年より始めた「Breathing is Free: 12,756.3」では、地球の直径である12,756.3kmを実際に走る事で世界中の難民問題を、身体を使って体験するという試みを作品にし、現在もプロジェクト継続中。13年岡山県犬島での家プロジェクトで最新作「The Master and the Slave: Inujima Monogatari」を発表。

【webサイト】
http://mizuma-art.co.jp (MizumaGallery)
 (MizumaGallery)   (MizumaGallery)
 (fanpage)


松本 雄吉 (Yukichi Matsumoto)
【演出家・維新派主宰/大阪在住】
1946年熊本県天草生まれ。大阪教育大学で美術を専攻。1970年維新派を結成、独自のスタイルは「ヂャンヂャン☆オペラ」と呼ばれる。場所との交感を大切に、劇場を劇団員自らの手で建設する。代表作に、琵琶湖上に作った<びわ湖水上舞台>が大きな話題となった「呼吸機械」、瀬戸内の多島海を借景とした「MAREBITO」など。オセアニア・ヨーロッパ・中南米など海外での公演も多数。2009年朝日舞台芸術賞・アーティスト賞、芸術選奨文部科学大臣賞受賞。2011年紫綬褒章受章。

【webサイト】
http://www.ishinha.com (維新派)
 (維新派)

アニマルポップ・ファミリー×QUICK×DJ $hin

アニマル・ポップとは、インドネシアのパプア地方の民俗舞踊とヒップホップを、振付家ジェコ・シオンポがハイブリッドに融合し編み出したスタイルである。現在はジャカルタを中心にアニマル・ポップ・ファミリーと呼ばれるダンサー達が席巻している。そのファミリーより来たる刺客を向かえ撃つのはMuDAを牽引するクイック(元・一撃)。身体や感覚を極限にまで突き詰めたその行為の連鎖はヒップホップから独自の変容を遂げ、圧倒的なオリジナリティを見せる。「ダンス・バトル一本勝負」の刻一刻を仕切るのは、現代の楽器・ターンテーブルを縦横無尽に操るDJ $hin。

アニマル・ポップ・ファミリー(Animal Pop Family)
【ダンサー/ジャカルタ・インドネシア在住】
アニマル・ポップとは、インドネシアのパプア地方での民俗舞踊とヒップホップを振付家ジェコ・シオンポがハイブリッドに融合させ編み出したダンススタイル。ジャカルタを中心に約200名以上のファミリーがいると言われている。最近では、世界各国のフェスティバルや招聘され、2013年「愛知トリエンナーレ」にて初のカンパニー公演を敢行。

 


QUICK (クイック)
【ダンサー・振付家/京都在住】
1982年京都府生まれ。ダンサー、演出家、振付家、 MuDA代表。97年 ブレイクダンスをベースに踊り始める。98年ブレイクダンスチーム「一撃」結成。ストリートダンス世界最大の祭典「BATTLE OF THE YEAR FINAL 2005 (ドイツ)」での準優勝、BEST SHOW 受賞など、国内外数々の大会で受賞、入賞を飾る。国内外各地でゲストダンサーとしても活躍。
2007年演出家飯田茂実らとともにダンスコミュニティー「e-dance」結成。日本、スペイン、イタリアの7都市で作品を発表。全ての作品にて出演、振付チーフを務める。10年 パフォーマンスグループ「MuDA」結成。

【webサイト】
http://muda-japan.com


DJ $hin (ディージェー シン)
【DJ/大阪在住】
10歳よりブレイクダンスを始め、後にDJに目覚め、プロとして活動を開始。西日本チャンピオンを4度経験する等、数々のタイトルを奪取。日本DJ界のパイオニア的存在。1999年DMC日本代表。2013年「Shing02+DJ$hin」名義でのフルアルバムを発表。

【webサイト】
http://ameblo.jp/skratch/

パフォーマンス参加アーティストに加え、前回の当フェスティバルに参加したチョイ・カファイによる展覧会を開催し、パフォーマンスと個々のアーティストの表現を繋ぐ回路として、フェスティバルをお楽しみいただきます。
2014年2月1日 |土| - 3月2日 |日| 12:00-19:00
会場:アートエリア B1
※入場無料、毎月曜日は休館
垣尾 優 (Masaru Kakio)
コンタクト・ゴンゾ (contact Gonzo)
ジュン・グエン=ハツシバ (Jun Nguyen- Hatsushiba)
曽田 朋子 (Tomoko Soda)
チョイ・カファイ (Choy Ka-fai)
ドットアーキテクツ (dot architects)
西光 祐輔 (Yusuke Nishimitsu)

チョイ・カファイ (Choy Ka-fai)
【アーティスト・パフォーマンスメーカー/シンガポール在住】
ビジュアルアート、ダンス、演劇の領域を横断する作品を数多く手がけるマルチメディア・アーティスト。触ることの出来ない記憶や感情によって生まれる力が人間の身体とどう結びつくのかを探ることを創作の起点とし、アート、デザイン、テクノロジーの交差的表現へと集約させる独自の手法で、身体とメディアが交錯する世界を表現する。

【webサイト】
http://www.ka5.info


dot architects (ドットアーキテクツ)
【建築/大阪在住】
家成俊勝、赤代武志により2004年共同設立。大阪・北加賀屋を拠点に活動。建築設計だけに留まらず、現場施工、アートプロジェクト、様々な企画にもかかわる。

【webサイト】
http://dotarchitects.jp
 (家成俊勝)