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国内ダンス留学@神戸 6期振付家インタビューVol.6平原慎太郎 | BLOG | NPO DANCE BOX

2017.6.3

国内ダンス留学@神戸 6期振付家インタビューVol.6平原慎太郎

撮影:加藤甫 

第6回目は、昨年「国内ダンス留学@神戸」5期のNEWCOMER/SHOWCASE振付に引き続き2年目の平原慎太郎さんです。

田中:今新潟でレジデンス中ですよね。

平原:そうです。本番は6月23〜25日です。僕の振付作品をNoism2の方々に踊っていただきます。

田中:そうなんですね。クリエーション期間中のお忙しい中ですが、今日はどうぞよろしくお願いします。

ーさて、昨年に引き続き、今年も振付をお願いしていますが、昨年5期をやっていただいていかがでしたでしょうか?

平原:去年は充実していましたが、滞在期間が短かったので、練る時間もなく本番に間に合わせたという印象です。ただ、出来上がった作品は参加者のモチベーションも高く納得いくもでした。
立場としてはクリエーションというよりも教えに行ったという感じでした。

ー去年は平原さんの4つの作品から抜粋したシーンをオリジナルシーンも絡めつつコラージュした作品でした。確かに、実質7日間だったので猛スピードで振りが渡されて作品が出来ていった印象です。普通ではなかったと思います。今新潟でクリエーションをされていますが一緒にクリエーションをされる時にダンサーに求めることはなんですか?

平原:去年は確か「一人で立てること」という風に答えましたが、そこは変わらないです。あとは、「自分の意見を持てるかどうか」というところですね。様々な現場でダンサーに触れて思いますが、自分の意見を持つことはとても難しいことなんだと思っていて、意見を振付家や一緒に踊るダンサーと「共有できるか、できないか」はとても大事だと思っています。

あとは、“タフさ”ですね。これは、フィジカルなタフさではなく、例えば水がないところで水分を補給する術を考える、高いところの物をとりたいけど梯子がない時に何が出来るか考えるというタフさというか、状況をサバイブする力みたいなの欲しいですね。ないならつくる、というポジティブな発想が出来る人がいいですね。

 

撮影:加藤甫 

ー「国内ダンス留学@神戸」を5年やってきて、作品をつくる時に振付家とダンサーの関係性づくりというのがいつも課題なのですが、クリエーションの場で互いに意見が言える関係の作り方について平原さんはどのように工夫されていますか?

平原:・・・怒らない。というか怒るんですけど、工夫していることは、クリエーションしやすい環境をつくることです。例えば、人って普通に歩いている時って想像したり、あれこれ考えたりと、心に隙間がある時に何かふと思いついたりするじゃないですが、そういう環境を作れるようにしています。だから、空気が張り詰めているなと思ったらちょっと与太話でもして、場を和ませるようにとか。

ところがたまにダンサーから「最近、平原さんよく喋りますよね~」って言われてしまうんですよ。「いやいや、これは空気感じてやってるだけだから」と心の中で思っていますが・・・。とにかく人が発言しやすくて、好き勝手出来る環境をつくるというのが大事かなと思っています。

ー特に日本は昔からお稽古文化があることもあり、振付家が先生的な扱いになってしまう問題がよくあるので、振付家とダンサーが対等な関係を築くのは難しいと思います。

平原:そうですね。あとは、ボケとツッコミではないですが。日常でもテニスのラリーのように会話をしているはずですが、クリエーションでも同じことが言えますよね。でもその辺も場の空気によってラリーが続くとか、続かないとかあると思います。空気を読むようにして、関係性というか作品をつくりやすい環境作りをするということに意識を傾けているのかもしれないですね。逆に、ストイックなシーンが欲しい時は、ストイックな空気にします。いつも緩くしてある分締まった空気になりますね。

ーダンス留学でのクリエーションでは、自己主張しすぎたり、待ちすぎたり、いい塩梅がいつもつかめないようなのですが、平原さんはこれまでの経験でうまくいかなかった時にどのように乗り越えましたか?

平原:誤解して欲しくないのは悩んだりもめたりとか、うまくいかないことは必要な要素なんです。その状況はネガティブではないです。
クリエーション中に、答え出なくて進まない、共演者同志でギクシャクすることはあります。ただ、そこで狼狽えずに、立ち止まってもいいし、後に少しでも何とか進もうとするようになるのであれば、全然ネガティブではないですし、そうあるべきだと思っています。

ーそもそもクリエーションというものは、行き詰まるものだと心構えしておけばいいということでしょうか。

平原:もめる時はもめますし、意見出ない時は出ないですし、経験がないということは、そういう行き詰まりの状況も知らないってことですよね。だから困るものなんだと準備しておいた上で、どうしようかって考えればいいと思います。 

撮影:加藤甫 

ーところで平原さんはなにか習慣的に行っていることはないですか?

平原:半ヨガのストレッチをしています。

ー去年もダンス留学5期生にやっていただきましたよね。毎日のウォームアップでされていますか?

平原:そうですね。フルバージョンでやると1時間ほどです。身体のコンディションを把握するにはとてもいいです。昔、何度かヨガのクラスを受けていたことがあったのですが、大植真太郎さんがヨガにストレッチを交えたものやってて、更にコンドルズの青田潤一さんにもヨガを少し教えてもらい、自分の形というかルーティンが出来てきました。基本的に踊りに使える呼吸法とストレッチに重点を置いてやっています。身体の細部まで意識しコントロールするようになるためですね、ダンス特有ですけど。負荷がかかっている部分ではない部分がどうなっているかを意識できることをしています。

ーなるほど。それは、身体の意識を開くと同時に、振りをもらった時にその動きの解像度を上げることに繋がるのではないでしょうか?

平原:その通りです。盲点を探し潰していく作業ですから、その思考の方法論がクリエーションにすごくいかされるんですよね。体も鍛えられ、一石二鳥になりますね。

ー今年は12月に平原さんの振付作品のクリエーションと公演がありますが、何か一言いただけますか。

平原:ひと言というか、去年の反省になるのですが、今年はクリエーションに入る前に作品映像を観てもらったり、僕がアシスタントと一緒に作品の一部を踊るなど、そういう時間を持ちたいなと思っています。

田中:是非お願いしたいです!そして残りのレジデンスや6月の本番の大盛況も神戸より祈っています!

平原:ありがとうございます。僕も全力で企画に臨みます。

受講生の皆様よろしくお願い致します。

 

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