- ■ 開催にむけて
DANCE BOXは、縁あっていわき総合高校 演劇学科と演劇部の先生方と生徒の皆さんに出会いました。
いわき総合高校には、カリキュラムの一環として位置づけられている演劇学科があり、その上さらに演劇に取り組みたい生徒が放課後に集まる演劇部があります。いしいみちこ先生と谷代克明先生は、両方に関わる生徒たちと表現に向かって真っ向から八つに組み、現在の状況を読み解くための手がかりを伝えながら、演劇創作をナビゲートされています。
DANCE BOXでは、今年の7月末に演劇部の生徒を対象に、NY拠点の振付家:余越保子のナビゲートのもとダンス・ワークショップを3日間実施させていただく機会を得ました。彼らの発想の面白さ、そして言葉が使うときの身体の強さに、驚くばかり。 そうした流れの中、今年7月初旬に初演を迎えた演劇部による新作を、「県外の人々に見てもらいたい。彼らが今考えいることを見て欲しい」と公演の翌日に連絡をもらい、神戸公演を即座に引き受けることに致しました。
DANCE BOXの位置する新長田は、16年前の阪神・淡路大震災でもっとも大きな打撃を受けた地域のひとつです。約2年前にここに拠点を移し活動を展開していく中で、あの震災はまだ終わっていない、そう実感する瞬間がときどき顔を現します。 ここで<いわき総合高校 演劇部>の作品を上演することは、意義深い事柄だと思います。と同時に、なんにも捉われることなく、彼らの現在感じていること、存在に対するリアリティを劇場というフィクションの世界を通して見てみたい、そのように思っています。また、神戸で活動する同世代の高校生や一般市民との交流を通じて、現代社会がもつ問題について共有できること、その解決に向けて舞台芸術ができることの可能性について考える機会になればと思います。
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原案 福島県立いわき総合高校演劇部 -
構成・脚本 いしいみちこ(福島県立いわき総合高校教員) -
演出 長瀬有紀子(福島県立いわき総合高校演劇部 3年生) -
出演 福島県立いわき総合高校演劇部 18名 -
スタッフ 福島県立いわき総合高校演劇部 19名 -
舞台監督 谷代克明(福島県立いわき総合高校教員)
- 神戸・東京公演に向けたコメント
■ 五反田団主宰・前田司郎
前田と申します。日本最高の高等演劇教育高校(前田談)いわき総合で卒業公演の演出を三回ほどさせていただきました。 今回の公演はいわき総合の演劇部の公演ということで非常に楽しみであります。もちろん復興の活動としても大事なのでしょうが、そういうことを抜きにしても楽しみです。 - ■ ままごと主宰・柴幸男
僕がいわき総合高校の演劇を観に、毎年いわきまで通っている理由は、東北の高校生たちの頑張る姿や、彼らの青春と呼ばれる季節が見たいから、ではなく、ただそこに上質の演劇作品があるからです。かつては、僕も、彼らの演劇の面白さの秘密に、そういった「十代の要素」が入っているのではないかと思っていました。だけど、実際に彼らと一緒に演劇を作ってみて、それは単なるひとつのスパイスでしかなく、それさえあれば勝手に芝居が面白くなるような魔法でも何でもない、ということを痛感しました。では、彼らの演劇がなぜ面白いのか。それはおそらく、客観的に作品を見つめる冷静な目があり、面白くなるように稽古している人たちがいる、という当たり前のこと以外にないと思います。そのように作られた面白い演劇は、できるだけ沢山の上演機会に恵まれ、多くの人に観てもらうべきだと思います。それが作り手と観客、そして演劇にとっても、幸福なことだと思うのです。このように、ひどく単純な論理で、僕はいわき総合高校演劇部を推薦したいと思います。 -
■ 東京デスロック主宰/富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ芸術監督・多田淳之介
ここ数年東京(去年は埼玉)公演も行っている、いわき総合高校で演劇の授業を選択している生徒達による卒業公演は、出演者の大半が演劇部でもない普通の生徒ながら、毎年東京の小劇場の観客の度肝を抜いている。僕も去年演出させてもらって彼らの力に度肝を抜かれました。一体彼らには何があるのか、それは自分たちのことを自分たちの演劇にする力だと思う。それは石井先生が演劇を通じて彼らに体験させようとしている核だとも思う。今回はその石井先生率いる演劇部、更に鍛えられた生徒達による作品です。石井先生は教えるのではなく、演劇を通じて、高校生達が人生を強く歩んでいけるように鍛えているんじゃないかという気がする。この作品を福島以外の観客に観てもらうことで、彼らは更に鍛えられるでしょう。現在のいわきの高校生による、自分たちのことを描いた自分たちの演劇、是非観てください。でも今回ばかりは鍛えられるのは観客の方かもしれません。
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タイトル 福島県立いわき総合高校演劇部
『 Final Fantasy for ]T.V. MM]T 』 -
日時 2011年 10月 9日(日) 〜 10日(月・祝) -
時間
※受付開始は開演45分前、開場は20分前9日(日) 14:00 / 19:00 10日(月・祝) 14:00 -
アフタートークゲスト 9日(日) 14:00 福本年雄(「ウィングフィールド」代表) 9日(日) 19:00 大塚雅史(演出家) 10日(月・祝) 14:00 ウォーリー木下(劇作家・演出家 「sunday」「オリジナルテンポ」代表) -
料金 一般前売 ¥ 2,000 一般当日 ¥ 2,500 高校生以下・ 障がい者 ¥ 1,000 -
会場 Art Theater dB 神戸
交通アクセス・MAPは ACCESS・MAP -
予約・お問い合わせ NPO法人 DANCE BOX TEL 078-646-7044
FAX 078-646-7045
メールでのお問い合わせは お問合せ全般 << CONTACT・TICKET
ご予約方法は チケット予約 << CONTACT・TICKET -
主催など 主催 いわき総合高校演劇部神戸公演を実現する実行委員会
( 清水あきよ(俳優、パントマイム)、寺内東子(俳優、パフォーマー、小劇場「イカロスの森」を支える「森の会員」)、福本年雄(劇場「ウィングフィールド」)、くりはらのぶゆき、NPO法人 DANCE BOX )助成 神戸市パートナーシップ助成 協力 神戸野田高等学校 創作ダンス部 後援 財団法人神戸市民文化振興財団