- KOBE-Asia
Contemporary Dance Festival #02 (2012. 2.17. → 2012. 2.25.)
開催のお知らせ
- 行程表 (KOBE-Asia Contemporary Dance Festival #02) (PDF形式 360K)
プログラム概要 (KOBE-Asia Contemporary Dance Festival #02) (PDF形式 310K)
- DANCE BOXでは、これまで「Asia Contemporary Dance Festival」を、2001年、2002年、2003年、2004年、2007年、2009年の計6回実施してきました。 8つの国および地域から42組のダンス作家やダンサーを招聘し、ダンス/身体表現を通じて、多様な価値感が混在しながら共生しているアジアの<現在>を紹介してきました。
これまでの流れの中で、特筆すべきこととして、2007年の開催の際に、ピチェ・クランチェンと関西のダンサーや役者と共同制作を行いフェスティバル発の「テーパンノン」を上演したことです。「テーパンノン」は、その後、沖縄、島根の益田に巡回する機会を得ました。 その各地のディレクターらと、作品上演プラスαのプログラムを一緒に作りました。 そこでは、その地域がもつ文脈とどのように関わり、地域の人々に開いていくことのできる仕組みを作ることができるのか、といったことを学ぶ機会となりました。 実は、ここでの経験が、今回の「KOBE-Asia Contemporary Dance Festival #2」に深く関わってきます。
DANCE BOXは、2009年4月に、大阪から、神戸・新長田に拠点を移しました。 隣通しの県でありながら、異なる文化があり、これまでとは勝手が違う中、大阪時代以上のプログラム数を実施し、様々なプログラムを手探りで進めながら2年半を向かえることができました。 2009年12月〜2010年1月には、神戸にて「KOBE-Asia Contemporary Dance Festival #1」を開催し、先述したピチェ・クランチェンをはじめ、マレーシア、韓国、フィリピン、香港からのアーティストが神戸に滞在し、作品を上演すると同時に、地元の高校生や大学生を対象にワークショップを開催しました。
今回の「KOBE-Asia Contemporary Dance Festival #2」では、
【1】新長田という文脈、そして関西のコンテンポラリーダンス・シーンという文脈に深く関わった作品やプロジェクト、
【2】他者との協働作業を通じて創作された作品、
【3】「ダンスとは?」への応答を更新し続けている作家の作品を上演すること、
の3つの柱をたてて開催いたします。 そのことを通して、私たちが"今いるところ"を見つめ直すこと、そして、ひとりひとりの身体のなかに内蔵されている可能性に耳を澄ましてみたい、そのように考えています。
当フェスティバルを準備し始めていた矢先、2011年3月11日、「東日本大震災」が起こりました。新長田の人々がとった震災に対するアクションはとても早かったです。そうして、「阪神淡路大震災」の際に、新長田がどのように復興の道のりを歩んできたのかを見つめ直し始めたとき、新長田には、<人>や<まち>の生きる作法や知恵が詰まっている、そのように改めて感じています。 このことは、今回のフェスティバルへのプログラム構成へも影響しています。 お亡くなりになられた方に心よりご冥福をお祈り申し上げると共に、このフェスティバルを通して、"この時代に生きていく"ことの作法や知恵について、考えることのできるような場となることを目指して、スタッフ、参加者一同努めてまいります。
皆様のご協力・ご指導のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
横堀ふみ(「KOBE-Asia Contemporary Dance Festival #2」プログラム・ディレクター)
2011年11月24日