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RRAレポート 火野7

劇場〈ArtTheater dB KOBE〉を拠点に、自身の表現探求や身体の鍛錬のためのリサーチやダンストレーニングなどを行う『dBリサーチ・レジデンス・アーティスト』。2025年度は4月〜6月の約3か月間に16組のアーティストが滞在します。

今回は、4月7日〜5月16日にかけて滞在した火野7の滞在記録を公開します。

火野7
【滞在期間:4月7日(月) – 5月16日(金)】

4月7日

DANCE BOXの皆さんにご挨拶

 

4月8日-4月16日 

尻尾(仮)の制作
・材料集め
・デザイン、工作

 

4月28日-4月30日

尻尾をつけて動いてみて、細かい箇所を修正/修繕

 

5月5日-5月7日

小野彩加 中澤陽 スペースノットブランクさんのワークショップ「問いのダンス」に参加!

 

5月5日-5月14日

尻尾をつけてのムーブメントリサーチ
・尻尾をつけると体や心にどんな変化が起こるか
・尻尾をどう動かしたくなるか
・ガンダムのアニメを見る

 

5月16日

試演会

 


 

 

Q1 レジデンスの目的を教えてください。

尻尾(仮)を使ったソロを作りたいというアイデアがあったので、それを形にする最初の機会としてレジデンスへの応募を決めました。
また、色々な人と出会いたいという気持ちもありました。

 

Q2 どのようなリサーチや実験を行いましたか?

まずは頭の中にあった「尻尾(仮)」を物理的に形にしました。
なかなか上手くできたのですが、作って/踊ってみて感じたことがたくさんあったので、これからも修正して行きたいと思います。
自分は工作好きだということにも気づきました。

またその尻尾をつけて動いてみるということもしました。
外を歩いたり、他の人と一緒に過ごしてみたりもしましたが、もっと色んなこと(例えば普段の生活に限りなく近い行動など)を試したら良かったなと思います。
その後、尻尾をつけた時に感じたことやよくした動きなどをもとに、それを振り付けに発展させようとしました。

この点に関しては、もう少し時間をかけて引き続き探究して行きたいと思います。


尻尾(仮)制作時の様子

 

Q3 印象的な瞬間(エピソード)があれば教えてください

尻尾(仮)をつけて外を歩いていた時に、中学生くらいの女の子に「それ何?」と声をかけられました。
「背中から生えている尻尾だよ」と答えたら、「家で作ってみる!」と返してくれました。
本当に作ったかどうかはともかく、誰かが興味を持って見知らぬ私に話しかけてくれたことが新鮮でした。

 

Q4 今回のリサーチで収穫はありましたか?

たくさんありました。

・「尻尾」という言葉が恐らく適切ではないということ。
・リサーチ結果だけでなく、リサーチ方法そのものについても検討する必要があること。
・自分は電車とか大きいビルとかロボットが好きだということ。
・もっと徹底的にリサーチを重ねた方が良い部分と、逆に切り捨ててもいい考え方について。

挙げるとキリが無いです!

 

Q4 dBスタッフ鈴木と撮影した写真について / 撮影場所を決めた理由は?

Studio PLOWに行く途中にふたば学舎の前を通るのですが、いつも子どもたちが野球などをしており、楽しそうだと眺めていました。
撮影時に野球バットの忘れ物を見つけ、それを持って写真を撮ってもらったのですが、かなり監督味のある出で立ちになりました。

 

 

Q5 今後の展望を教えてください。

レジデンスと試演会を通して、たくさんの発見がありました。
それらをもとに、このソロに関する探求をもっと続けて行きたいと思います。
今回はこのような機会をいただき、ありがとうございました。


出来上がった尻尾(仮)を試している様子。直後に壊れる。

 


 

リサーチ協力者

めいりん(中国家庭料理屋)

この記事に登場する人

©︎Alicia Pak

火野7

熊本県出身。幼少期からバレエやジャズダンスのレッスンを重ね、高校卒業後よりカリフォルニア芸術大学にてコンテンポラリーダンスを学ぶ。現在は大阪を拠点にコンテンポラリーダンサー/振付家として活動し、もし自分の身体の形が今と全く違ったらどう踊るか、コンテンポラリーダンスに於けるテクニックとは何なのか、お笑いとコンテンポラリーダンスの境界などに興味を持ちながら創作を行っている。

2025年4月25日 時点

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