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【RRAレポート】西岡樹里

劇場〈ArtTheater dB KOBE〉および新長田各所を拠点に、自身の表現探求や身体の鍛錬のためのリサーチやダンストレーニングなどを行う『dBリサーチ・レジデンス・アーティスト』。
2026年度は4月〜7月の約4か月間に14組のアーティストが滞在します。

今回は、7月21日〜31日にかけて滞在した西岡樹里さんの滞在記録を公開します。

 

2026年度 dBリサーチ・レジデンス・アーティスト(RRA2026)については ▶︎こちら から

西岡樹里
【滞在期間:7月21日(火)〜31日(金)】

7月21日(火)

準備。

 

7月22日(水)

劇場入り。
DANCE BOXスタッフとミーティング。
リサーチメンバーの石山・高野と合流しサイゴンチュンハイでお昼。
高野によるミツヴァテクニック(姿勢法)を体験。
RRA2026アーティスト(村津すみれ)成果発表に参加。

 

7月23日(木)

RRA2026アーティスト(長尾明美/菅原圭輔)オープンスタジオに参加。
劇場でのリサーチ。
丸五市場の丸五SpiceUpでお昼。リサーチメンバーの石山が新長田の街で行った結婚式の写真展を鑑賞。

 

7月24日(金)

劇場でのリサーチ。


7月25日(土)

お休み。

 

7月26日(日)

お休み。
はっぴーの家ろっけんのハッピーユニバーサルカレッジ(HUC)に参加させていただいて、須磨浦文庫と須磨の海へ。

 

7月27日(月)〜29日(水)

劇場でのリサーチ。

 

7月30日(木)

ミャンマーカレーTeTeでお昼ご飯にビルマセットをいただく。店主の阿雲さんと10数年前の思い出話。
劇場でのリサーチ。
長田教坊の趙恵美さんが出演する朝鮮舞踊の公演を神戸文化ホールで鑑賞。

 

7月31日(金)

劇場でのリサーチ。
リサーチメンバーとの振り返り。
DANCE BOXスタッフとの振り返り。
RRA2026アーティスト(木原萌花)成果発表に参加。


触感の記録と交換、からのあそび

 


 

Q1 レジデンスの目的を教えてください。

レジデンスでは「感覚の実験」をテーマに活動しました。
主観的な体験としての感覚や触感について、複数のからだを土台に、話すことと動くことを重ねながらリサーチすることを目的としていました。また生活拠点の異なるリサーチメンバーが集る場所として、そしてダンスやからだについて思考する第一歩目のような時間を過ごすことも目的の一つでした。

 

Q2 どのようなリサーチや実験を行いましたか?

今回は様々な感覚を広く対象とし、それらを感覚すること自体をひとつの体験として観察しました。

・高野裕子さんによるミツヴァテクニック(姿勢法)の体験。
からだを内側から観察するソマティクス。
その実践の一つであるアレクサンダー・テクニークの派生としても知られるミツヴァテクニックを体験。
講師資格をもつ高野さんが足首に触れるだけで、自然と全身が緩む感覚がある。意識して身体をコントロールしようとする前に、自身のからだの微細な変化によって自然と導かれる動きがあることを観察した。

・知覚を記録し、体験を交換する。with KINO
方法は、触覚、視覚、聴覚、イメージ、思い出されること、その他、、など、個人的な知覚体験を記録し、シートと対象のモノを交換する。他の人が体験した知覚を辿ってみる。自分の中にも気づいていない感覚があるかもしれないと想像したり、近い感覚を見つけたりした。

・呼吸する他者のからだを観察し、みえてくるイメージを色や絵におこす。with YUKO
信頼できる人との作業でこそ実現できる内容だったと気づく。自身のからだにまつわることをイメージ化される難しさと発見がある。他者の目と想像力と手、ペンと紙の道具を通して変換された自分のからだにまつわるイメージが絵になる。自身のイメージを客観的に眺めてみる。普段自分では見れない背中がみえた。

・足で床を撫でるワーク。with KINO,YUKO
私が踊る時のからだと日常のからだにつながる感覚として、足の裏が床に触れる状態に注目した。
またダンスにまつわる、ある記録の中に「足の裏で何時間も何時間も床を撫でていた」という体験を想起した文章があり参考にした。3人で何度も試して言葉を交わし、アイデアを広げていった。言葉を交わす前には紙とペンを使って自分の中で体験を振り返る短い時間をおいた。
結果、自分や他者の動きを生かす所作を模索することに繋がっていき、そこを踏まえた遊びも生まれた。高野さんの振付家でありミツヴァの講師としての経験や、石山さんの表現者や介護士としての視点、私の興味、3人の想像も混ぜながらあれこれ実験した。


呼吸する他者のからだを観察し、みえてくるイメージを色や絵におこす

 


足の裏で床を撫でるワークのリサーチ

 

Q3 印象的な瞬間(エピソード)があれば教えてください

・ミャンマーカレーTeTeの阿雲さんのお店へ。手作りされたお店のあちこちに美しい色がたくさんあり、飾りや手書きのメニュー、本、絵などが置かれています。えびのカレーとサモサと乳酸発酵したお茶の葉のサラダのセットはどれも美味しい。お昼時で一気にお客さんが増える前の短い時間に、あたたかく声をかけてくれる阿雲さん。TeTeに行くと自然とほっとします。壁向きに座ってTeTeセットを1人黙々と食べ終えた男性は、ミャンマーの本を棚からとって食後の静かな時間を過ごしていました。

・大正筋のまつぼっくりで手作りパンを買おうとエコバックを出すと、横にいたお客さんのおばちゃんに「もってんの、えらいなぁ!」と声をかけてもらい。とてもストレートに褒められて、嬉しかった。ポーンと声がとどく。

 

Q4 今回のリサーチで収穫はありましたか?

3人で話すことと動くことを何度も重ねながら、実験できたこと自体が収穫でした。
この実験にどんな可能性があるのかを探し、その中から今回はパフォーマンスになりそうな種子を見つけることもできました。
話すことと動くことに使う時間の効果も3人で話す中から見つけることができました。

 

Q5 今後の展望を教えてください

今回の作業をすすめ、まずはワーク・イン・プログレスのような形にできたらと考えています。それまでは調べたり、本を読んだりしながら過ごしたいと思います。

 


 


足の裏で床を撫でるワークのリサーチ

 

 

今回のリサーチに関わった人や場所

リサーチメンバー:
石山樹野(表現者兼介護士)
高野裕子(振付家・ダンサー)

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