DANCE BOX Resident Program2024
2024年度、海外からアーティストを招聘し、新長田を拠点にリサーチをベースとした滞在制作を行う「DANCE BOX Resident Program2024」。今年度は、二人のアーティストをお迎えします。一人はベルリンよりイム ジエさん(10月2日~10月31日)、そして10月16日~11月16日の1ヶ月間、ヒューストンからジュン・グエン=ハツシバさんによる滞在制作を行います。
※11月9日からはアシスタントのチャン・グエンさんも来日し、こども対象のアートワークショップを実施します。
また、「海外派遣」プログラムも継続して実施しています。
期間
- 2024年度
会場
ArtTheater dB KOBE(日本・神戸)他
アーティスト・イン・レジデンス
海外から招聘し滞在制作を行う「アーティスト・イン・レジデンス」では、2名のアーティストが参加します。いずれも様々なルーツにつながる人々が暮らす集住地域・新長田の文脈と出会いリサーチを重ねる滞在制作となります。
招聘アーティスト
イム ジエ(ベルリン在住)
滞在期間:2024年10月1日〜10月31日
長田をベースに関西一円のコリアン・コミュニティをリサーチする滞在制作を10月に行います。
ジュン・グエン=ハツシバ(ヒューストン在住)
滞在期間:2024年10月15日〜11月16日
長田のベトナム・コミュニティと出会い、滞在制作を行います。
派遣アーティスト
・アラン・シナンジャ アメリカ・メイン州 2024年6月23日〜7月7日
・十川大希 アメリカ・メイン州 2024年7月1日〜7月7日
・趙恵美 2024年8月14日〜8月30日
海外派遣
フェスティバル「Tangente St.Pölten」公式招聘
中間アヤカ&コレオグラフィー『フリーウェイ・ダンス』オーストリア公演
日米共同制作プログラム
ジェイスン・ハワード作品
アラン・シナンジャ、十川大希が渡米し『ベイツ・ダンス・フェスティバル』の一環で滞在制作
この記事に登場する人
イム ジエ
イム ジエはベルリンとソウルを拠点に活動する振付家/ダンサー。ソウルで韓国の伝統舞踊を学び、ベルリン芸術大学にてソロ/ダンス/オーサーシップの修士号を取得。長年にわたり、コンテンポラリーダンスと伝統舞踊という2つの言語の間で、独特の振付を実践してきた。
彼女の芸術的な関心は、身体を動くアーカイブとして捉えることです。つまり、伝統と現代性、個人の思い出と文化的な記憶、移動性とホームとの関係における文化的な経験と記憶の担い手としての身体を観察することにあります。彼女の作品の原動力は、彼女自身の移民経験にあり、彼女はそれをダンスで身体的に反映させています。
彼女は2024年のピナ・バウシュ・フェローシップを受賞し、ドイツのtanz Magazineで2014年にHoffnungsträgerin(有望なアーティスト)に、韓国のGaeksuk Magazineで2015年にYoung Leading Artistに選ばれた。
写真:Olivia Kowk
2024年10月8日 時点
趙恵美
コリアンダンサー/コリアンパーカッショニスト 9歳から舞踊を始め、日本、韓国で様々な舞台に出演。 現在はコリアンダンサーとして、朝鮮と韓国舞踊に軸を置き創作活動を行う。 韓国伝統打楽器奏者としても音楽講師を務める。 舞の旅プロジェクトでは、国籍を外した本当の自分を追求し、舞を通してあるがままの自分を正直に表現する。
2024年5月27日 時点
ジュン・グエン=ハツシバ
1968年東京にて日本人の母とベトナム人の父の間に生まれ、幼少時代を日本で過ごした後、アメリカで教育を受ける。現在、ヒューストン(アメリカ)在住。
2001年より難民や社会的少数派をテーマに取り上げた「メモリアルプロジェクト」シリーズを発表、国際的に注目を浴びる。ベニス、横浜、イスタンブール、シドニーなどで開催されるビエンナーレ・トリエンナーレの国際展に参加。
グッゲンハイム美術館(ニューヨーク)、ホイットニー美術館、ポンピドゥーセンター、森美術館などに作品が所蔵されている。
2024年10月22日 時点
J’Sun Howard
ジェイスン・ハワードはシカゴを拠点に活動するダンス作家です。ミシガン大学でダンスの修士号と、ワールド・パフォーマンス研究の修了証を取得。彼の作品は、Links Hall、Ruth Page Center for the Arts、Steppenwolf Theatre Company、Defibrillator Performance Gallery、CANDY BOX Dance Festival、Patrick’s Cabaret (ミネアポリス)、Danspace Project、Center for Performance Research(ニューヨーク)、Detroit Dance City Festival (デトロイト)、New Dance Festival(テジョン/韓国)、ArtTheater dB KOBE(神戸)にて上演されています。2023年5月20日から8月1日まで、DANCE BOX(新長田)に滞在して新作を制作します。
2023年5月24日 時点
十川 大希
大阪府出身。幼い頃から大伯母のバレエ教室【環バレエ教室】でバレエを学ぶ。12歳の時、兄に憧れてスイスへバレエ留学を果たす。留学先でコンテンポラリーダンスに魅了されるも、バレエに専念する。
20歳で帰国後、鬱病を発症し、一時的に踊ることを休止。代わりに、絵を描くことに没頭するようになる。現在は、踊ることや作品を創り上げることといった、言語を介さない人とのコミュニケーションに心躍らせながら、国内外問わず興味深い作品に出演・制作に携わっている。
2012年スイス国立バレエ学校へ入学
2016年オランダ王立バレエ学校へ研修生として入学
2019年トゥルーズバレエカンパニーにて1年勤務
2024年9月8日 時点
Alain Sinandja
神戸市新長田区在住。トーゴ出身。神戸ダンスボックス主催国内ダンス留学で学ぶため2017年、初めて日本に来日。卒業後も日本に残り神戸を拠点に、西アフリカの伝統舞踊とコンテンポラリーダンスを越境しながら独自の作品を制作している。2018年に自身で立ち上げたダンスフェスティバル「AFRICAN CONTEMPORARY NIGHT」はのちのHappy African Festival(HAF)へと発展し、多くの観客を動員した。2019年に、振付家・下村唯との共同制作を行い、同作品は、横浜ダンスコレクションにて振付賞を受賞。同年、山崎広太によるプロジェクト「Darkness Part 3」に参加、ニューヨーク公演に出演した。現在もダンスボックスの様々な企画に参加し、アフリカンダンスクラスを教えるなど、新長田のコミュニティに深く根ざした活動を継続している。
2023年4月10日 時点
中間アヤカ
別府生まれ、神戸在住。英国ランベール・スクールでバレエとコンテンポラリーダンスを学んだ後、文化庁・NPO法人DANCE BOX主催「国内ダンス留学@神戸」1期に奨学生として参加。これまでに黒沢美香、木村玲奈、contact Gonzo、チェルフィッチュ等の作品に出演。 ダンサーとしてキャリアを始め、近年は自身の作品創作にも積極的に取り組んでいる。2019年にArtTheater dB Kobeにて初演した中間アヤカ&コレオグラフィ『フリーウェイ・ダンス』は、TPAM国際舞台芸術ミーティングin横浜、KYOTO EXPERIMENT、クンステン・フェスティバル・デザール、ポンピドゥ・センター等で上演を重ねる。 「ダンスとしか呼ぶことのできない現象」を追い求め、それが現れる瞬間を他者と共有するための「仕掛け」を創り出すことに挑戦している。 2018-2020年度DANCE BOXアソシエイト・アーティスト。第16回(令和4年度)神戸長田文化奨励賞受賞。セゾン文化財団2024年度セゾン・フェロー。 神戸市長田区の木造長屋を改装したパフォーマンスとミーティングのためのスペース「house next door」オーナー。
2024年6月10日 時点