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【レポート】SDA特別講座 チョン・ヨンドゥ振付ワークショップ『音の秩序、動きの秩序』

国内ダンス留学@神戸12期Solo Dance Artist (SDA) の5名は、2026年9月14日(月)から2週間にかけてチョン・ヨンドゥ氏による特別振付ワークショップ『音の秩序、動きの秩序』を受講し、最終日の9月25日(金)に成果上演を行いました。

クラシック音楽を細部まで分析し、音楽に基づく振付を一人一人が探求した濃密な2週間と、最終成果の様子をご覧ください。

 

ワークショップ概要

音楽が「音を通じて時間の秩序を示す芸術」だとすれば、舞踊は「動きを通じて時間の秩序を示す芸術」と言えます。音楽は舞踊と深く関わり合い、常に舞踊に大きなインスピレーションを与えてきました。人の身体と動きの中には、すでに多くの音楽的要素が存在しています。あらゆる芸術において、「時間をどのような構造で捉え、伝えるか」は非常に重要なテーマです。
このワークショップでは、クラシック音楽を分析し、それに基づいて動きを創作するプロセスを体験します。拍子やリズム、音の強弱、音のつながり、音の性格や色彩など、多様な音楽的要素を繊細な動きへと変換し、音楽をより深く理解していきます。音楽について学ぶことは、時間の本質を知ることにもつながります。音楽は舞踊のみならず、多くの芸術分野において不可欠な存在です。このワークショップでは、振付に必要な方法論を学ぶだけでなく、異なる分野との協働にも大きな助けとなるはずです。

 

1週間目の振り返り(9月14日〜18日)

1で始まり8で終える。明確な順番やきまりに沿って動く。筋肉の緊張を解き重力に委ねる。毎朝のテクニッククラスは、シンプルな動きのバリエーションを通して身体の習慣や癖に気づき、ニュートラルな状態を探っていく繊細でエネルギッシュな時間です。午後は課題曲の分析をもとに動きを創作する個人作業に集中し、その日の成果発表とフィードバックの交換を積み重ねます。感情や気分に支配されない形式がなぜ必要なのか。時間と空間、音楽と身体の調和を目指し自身の身体や思考と向き合う静かな格闘のなかで問い続けました。

(書き手:dB Solo Dance Artist 桂阿子)

 

2週間目の振り返り(9月21日〜25日)

最終上演もあった2週目のWSは音楽分析の他に、私達はそれぞれ作った振りを人に伝え、デュオを行いました。人に教えることで、自分の振付が明確になっていき、私の目指していた作品の再現性を持つ事に近づくことができました。今回行った事は音楽に忠実にダンスを当てるというシンプルなものです。ヨンドゥさんの言葉もあり、あまり観客のことを意識するのではなく淡々と音楽をダンスでどう調和出来るかを考えました。それは私にとって新しい試みでもあり、このWSを経て今後の私自身の創作の方法を一つ見つけた気がします。ヨンドゥさんの振付の方法はとても論理的で説得力があり、自分と向き合い、音楽と向き合い、とても充実した時間でした。

(書き手:dB Solo Dance Artist 栗朱音)

 

成果上演(9月25日)

─ 薄田澄子

─ 桂阿子

 

─ 加藤陸

─ 仲宗根葵

─ 栗朱音

─ デュオ

 

成果上演写真:岩本順平

この記事に登場する人

LG Art Center

Jung Youngdoo

Doo Dance Theater 主宰。俳優としての活動を経て、韓国芸術総合学校で舞踊を学ぶ。
2004年の「横浜ダンスコレクション・ソロ&デュオコンペティション」にて「横浜文化財団大賞」「駐日フランス大使館特別賞」を受賞。西洋的で高度なダンスメソッドと明確なコンセプトを併せ持つ中に、東洋的に抑制された繊細な動きを加えることで、新たな時間と空間を創造している。京都国際ダンスワークショップの講師を毎年勤め、マレビトの会や青森県立美術館『祝/言』への出演、福岡での共同製作作品『b a r a m 0 3 3 °3 7 ’ 2 2 ” N 1 3 0 °2 5 ’ 3 1 ” E 』(2013)、『カラスとカササギ』、Dance New Air2014「Project Pinwheel」『報 復』(2014)、横浜ダンスコレクション2016のオープニングプログラム『無・音・花』(2018)、寺田みさこ『三部作』(2018)への振付など、日本でも多くの支持を集める。近年の振付作は、『リア王』、『With』、『Knotting the Time』、『In the Land of Punctuation』などがある。元立教大学現代心理学部映像身体学科特任准教授。

2025年5月11日 時点

©️わびすけ

桂 阿子

大学在学中にコミュニティダンスと出会い、ダンスの創作現場にある支配/被支配の構造を意識するようになる。2018年より野田容瑛とアーティスト・デュオ「ジュネスホワイト」を結成し、私的な営みをアーカイブしながら時間や空間の共有可能性の拡張を試みている。現在は大学院に在籍し、衣服(衣装)と身体(ダンス)の関係性を問いながら、コンテンポラリーダンス作品の創作プロセスの分析にも取り組む。

2026年6月17日 時点

©️佳歩

加藤 陸

大阪府出身。高校卒業まで大阪で育ち、大学時代を湘南で過ごす。卒業後は大阪や京都で活動。ストリートダンス、とりわけコレオグラフィーを軸に身体表現を始め、近年はコンテンポラリーダンス、パフォーマンスアート、音楽などの領域へと関心を広げている。

2026年10月9日 時点

©️Isao okita

栗 朱音

自身の感情の移ろいに興味を持つ。どう刺激を与えられるのか、舞台上のその一瞬を切り取って実験的に働きかける。自身の心の揺れ動きを力強く、時にやわらかく脆い身体性で表現する。最近では音楽家と活動し、音楽への誠実な関わりや感覚だけに留まらない自身のテーマ性を模索している。
長野県出身。クラシックバレエを習い、その後日本女子体育大学入学。現在はベルリンと日本での活動を継続中。
ダンサーとして主に鈴木ユキオや柿崎麻莉子、Danielle Agamiらの振付で踊り、学ぶ。

2026年10月9日 時点

©️吉井さつき

薄田澄子

「一輪車」のアーティスト。5歳から一輪車演技競技を始め、国内外の大会で数々のメダルを獲得。 空気中をゆらゆら漂い風をきって疾走する身体感、そこから降りると異質な小道具へと変容する演劇性に魅了される。自身の「脚」でも「共演者」でもある一輪車とともに舞台作品をつくる表現活動をしている。

2026年10月6日 時点

©️柴崎まどか

仲宗根 葵

沖縄県出身。演劇とダンスを行き来しながら、身体と言葉の関係を探る。2016年、一般社団法人映画演劇文化協会「musical live joyful2」に参加いこう、俳優・ダンサーとして活動。マームとジプシー「cocoon」ほかに出演し、国内外ツアーにさんか。

2026年10月10日 時点

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