DANCE BOX

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Project Wonyoung / ダンスカンパニーMi-Mi-Bi ダブルビル公演

身体と感覚の新しい地平へ

「優れたダンスとは何か。その評価基準を決めるのは誰なのか。」この問いを帯文として掲げた『完全に平等で、非常に差別的な――拡張のダンス史』(牧野美加訳、みすず書房)が2026年5月に刊行されました。著者でありパフォーマーでもあるキム・ウォニョンの作品が日本で上演されるのは今回が初めてです。

日本では、2018年の障害者文化芸術活動推進法の制定以降、障害と芸術をめぐる取り組みが広がってきました。しかし、障害当事者がコンテンポラリーダンスの現場でプロフェッショナルとして活動する基盤はまだ形成途上にあり、共に語る場も多くはありません。

本企画では、神戸を拠点に活動を重ねるダンスカンパニーMi‑Mi‑BiとProject Wonyoungの作品を併せて上演します。公演とトークを通じて、両作品のまなざしや感覚に触れ、身体を通して思考を深める場をひらきます。

 

上演作品

❶ Wonyoung Kim × Chung Ji Hye
『 Moving as Prosthetics: Machine/Affordance/Care(補綴としての動き:マシーン/アフォーダンス/ケア)』

コンセプト・振付・出演:Wonyoung Kim(キム・ウォニョン)
共同振付・出演:Chung Ji Hye(チョン・ジヘ)

❷ ダンスカンパニーMi-Mi-Bi『 VISIBLE SCORE ー個々旅人の航海ー 』

振付・演出:KAZUKI
出演:福角幸子、三田宏美、森田かずよ、KAZUKI(以上、Mi-Mi-Bi)/
Alain SINANDJA、田村みくり、中村ひとみ、福島頌子

 

トークプログラム (手話通訳・日韓通訳付き)


■ 14日(土)
演出家・出演者によるアフタートーク

終演後、同会場にて実施します。
登壇:Wonyoung Kim、Chung Ji Hye、KAZUKI、Alain Sinandja
手話通訳:新納真梨子、三田宏美

■ 15日(日)
ゲストを交えてのスペシャルトーク
「そこに身体があること——ダンス、障害、政治性」

ファシリテーターにアクセシビリティ研究の第一人者でもある田中みゆきさんを迎え、キム・ウォニョンさん、森田かずよさんと、じっくりと話すスペシャルトークを実施します。

時間:17:00-18:30(90分)
*トークのみご参加の方の受付は、<16:50>より行います。
上演の状況次第で、多少前後する場合があります。予めご了承ください。

ファシリテーション:田中みゆき
登壇:Wonyoung Kim、森田かずよ
手話通訳:新納真梨子、三田宏美

※トークのみの申込みも可能(有料:1,000円)。
スペシャルトークの詳細はこちらをご確認ください。

 

書籍情報

 

キム・ウォニョン 著
『完全に平等で、非常に差別的な――拡張のダンス史』(牧野美加訳、みすず書房・2026年5月刊行)
 
当日ロビーにて販売いたします。
ぜひお手に取ってご覧ください。
▶︎ 「みすず書房」

 

 

 
 


 

上演作品❶

Wonyoung Kim × Chung Ji Hye
『Moving as Prosthetics: Machine/Affordance/Care
(補綴としての動き:マシーン/アフォーダンス/ケア)』

二つの身体が補綴的な関係のなかで動く。
それは一方が他方を支えることではなく、周囲の観客の身体や車椅子が生むわずかな揺れ、床に散らばる小さな物たちと絡み合いながら、関係が絶えず変化していくことを意味します。そこには、ケアとしての接続、機械的な連結、そして動きを生むアフォーダンスが共存します。視線の交換、身体のあいだを屈折して移動するボール、異なる二つの身体がひとつの時間を共有する瞬間。舞台全体が“プロテーシス“として働くなかで、こうした出来事が静かに立ち現れます。

コンセプト・振付・出演: Wonyoung Kim
共同振付・出演: Chung Ji Hye
振付リサーチ:
Lyon Eun Kwon衣装デザイン: Hojin Jeong音響デザイン: Morceau J. WooAccessibility Workshop design & Audio Description: Jahye KooProject Manager: Seoha KimAdvisory and Research Collaboration: Miryang Kang (KAIST Graduate School of Science and
Technology Policy), Asa Ito (Tokyo Institute of Technology / Aesthetics), Todo Works Co., Ltd. (Wheelchair Technology Collaboration)

制作: Project Wonyoung委嘱: National Museum of Modern and Contemporary Art, Korea (MMCA)

 

作品評

終始、相手の体の重心に耳を傾け続けるかのような繊細なコミュニケーションに満ちており、ケアしあう二人の動きをただ美的にながめることの豊かさを教えてくれた。

(中略)
アートには社会のその他の領域とは異なる「障害」の扱い方が可能である。文化や制度の違いを超えて、この分野での韓国と日本のコラボレーションが活発になることを期待したい。

『美術手帖』より 伊藤亜紗

 


 

上演作品❷

ダンスカンパニーMi-Mi-Bi
『VISIBLE SCORE — 個々旅人の航海 —』

ーからだが聴く。身体からオンガクが生まれる。ー

身体の特徴が異なる多様なメンバーが集まり、それぞれの感覚が交差することで生まれる未だ見たことのない美しさを探求するMi-Mi-Bi。今回は、ろう者の感覚を出発点としたコンテンポラリーダンス作品を上演します。光や身体の動きから流れ出すオンガクは、うねりや呼吸によって“音が見える”体験へと変わり、聴覚を前提とする舞台表現をやさしく反転させます。物語の軸は「船/航海」。異なる身体性が同じ船に乗り合わせるように、世界の捉え方が重なり、離れ、響き合う旅路として立ち上がります。

振付・演出:KAZUKI
出演:福角幸子、三田宏美、森田かずよ、KAZUKI(以上、Mi-Mi-Bi)/
Alain SINANDJA、田村みくり、中村ひとみ、福島頌子
 
手話通訳:新納真梨子、三田宏美
衣装:福岡まな実
協力:内田結花

作品評

障害のある人、ない人、障害のあり方も異なるMi-Mi-Biのダンサーたちが、各々の生きる技法や世界に対する眼差しをもって舞台に立つと、列島や群島のような「景」が立ちあがる。

(中略)
集団において固有でありつつ共にあることの可能性を問うている。

2024年度『島ゞノ舞ゝゝ』評より 竹田真理

日程

2026年11月14日(土)、15日(日)

時間

11月14日(土) 17:00 ◎
  15日(日) 15:00 ★

◎ 終演後に<アフタートーク>あり
★ 終演後に<スペシャルトーク>あり

会場

ArtTheater dB KOBE

料金

【前売】
一般:3,000円
障害者・学生・65歳以上・長田区民:2,500円
donBuri会員・高校生: 1,500円
介助者・中学生以下: 無料

*当日券は各500円増しにてご案内

【11/15スペシャルトークのみ】1,000円
*公演チケットをお持ちの方は、そのままお入りいただけます。

ご予約

【オンライン購入をご希望の方】
Peatix:  https://wk-mimibi2026.peatix.com

 

【当日受付でのご精算をご希望の方(現金のみ)】
Googleフォームhttps://forms.gle/o3NdPbucXLySr6Hc6
電話: 078-646-7044(NPO法人DANCE BOX)
窓口販売 : NPO法人DANCE BOX(平日10:00〜17:00 ※不定休)

 

 

【アクセシビリティ】

車椅子でご来場の方へ

ご予約の際に、車椅子利用の旨をお伝えください。

 

ろう者、難聴者の方へ

上演後のトークには手話通訳が付きます。
上演後に読み取りやすい席に移動していただくことができます。

 

見えにくい方へ
会場までのアテンドが必要な方は、11月5日までにお申し込みください。

 

その他

トークには、手話通訳・日韓通訳が入ります。
その他、サポートが必要な場合は、予約時にお伝えください。

 

お問合せ

お問合せフォーム

クレジット

文化庁委託事業「令和8年度障害者等による文化芸術活動推進事業」
主催:文化庁、NPO法人DANCE BOX
企画制作 : NPO法人 DANCE BOX
後援(申請中):神戸市、神戸市教育委員会
協力:みすず書房

 

手話通訳:新納真梨子、三田宏美
チラシデザイン:DOR
写真(Mi-Mi-Bi):岩本順平

 

「こんにちは、共生社会(ぐちゃぐちゃのゴチャゴチャ)」とは

障害の有無、経済環境や家庭環境、国籍、性別など、一人一人の差異を優劣という物差しではなく独自性ととらえ、幾重にも循環していく関係性を生み出すことを目的としたプロジェクトです。2019年に神戸市長田区で劇場を運営するNPO法人DANCE BOXにより、拠点劇場<ArtTheater dB KOBE>を拠点に始動しました。舞台芸術を軸に、誰もが豊かに暮らし、芸術文化を楽しみ、表現に向かい合うことのできる社会をめざす、多角的な芸術文化創造活動です。

この記事に登場する人

Wonyoung Kim

キム・ウォニョンは、2011年より舞台芸術の分野で活動する振付家・パフォーマー・作家であり、初期には演劇制作、バリアフリーアクセス、人権法に焦点を当ててきた。彼の作品は、法的規範の枠組みを超えたマイノリティの身体経験や、障害のある身体の美学的表象を中心的なテーマとしている。
2018年以降、キム・ウォニョンは、社会的秩序や技術的環境のなかで身体がどのように可視化され、あるいは不可視化されるのかを探究するオリジナル作品を振付・出演してきた。これには、『Becoming-dancer』(2021–2024)、『Recognition Struggle: Artist Version』(2024)、『Moving as Prosthetics: Machine, Affordance, Care』(2024–2026)などが含まれる。
また、障害とダンスの交差点を考察した著書『完全に平等で、非常に差別的な』(みすず書房、2026年)の著者でもある。

 

Wonyoung Kim is a choreographer, performer, and writer active in the performing arts since 2011, initially focusing on theatre production, barrier-free access, and human rights law. His work centers on the aesthetic representation of disabled bodies and minoritarian experiences beyond legal norms. Since 2018, Kim has choreographed and performed in original pieces exploring the visibility of the body within social orders and technological environments—including Becoming-dancer(2021-2024), Recognition Struggle: Artist Version(2024), and Moving as Prosthetics: Machine, Affordance, Care(2024-2026). He is also the author of Perfectly Equal, Deeply Discriminatory (Misuzu Shobo, 2026), examining the intersection of disability and dance.
 

2026年9月15日 時点

Chung Ji Hye

チョン・ジヘは、振付とパフォーマンスを通じて活動するパフォーミングアーティストであり、韓国とヨーロッパのさまざまな分野のアーティストと協働している。彼女は、動きがどのように生まれ、変化し続けるのか、そして絶えず変容するものごとに強い関心を寄せている。
ロンドンの The Place、イタリア・バッサーノ・デル・グラッパの Centro per La Scena Contemporanea、ソウルダンスセンターのレジデンス振付家を務めてきた。

近年の主な作品には、『Sincerely,』(2026)、『Cosmic Dance』(2025)、『Moving As Prosthetics: Machine, Affordance, and Care』(2025)、『Nondance Dance』(2022)などがある。
また、パフォーマーとしては、ライムント・ホーゲをはじめとする多様なアーティストのプロジェクトに参加してきた。

 

Chung Ji Hye is a performing artist working through choreography and performance, collaborating with artists from different disciplines in Korea and Europe. She is interested in observing how movement emerges and evolves, and in things that are constantly changing.
She has been a resident choreographer at The Place in London, Centro per La Scena Contemporanea in Bassano del Grappa, and the Seoul Dance Center. Her recent works include Sincerely, (2026), Cosmic Dance (2025), Moving As Prosthetics: Machine, Affordance, and Care (2025), and Nondance Dance (2022). As a performer, she has worked across a range of projects with artists such as Raimund Hoghe.

2026年9月15日 時点

Junpei Iwamoto

Mi-Mi-Bi

社会や暮らしのなかに障害を覚える身体のパフォーマーを含む、コンテンポラリーダンスカンパニー「Mi-Mi-Bi(みみび)」。それぞれに異なる身体性や感覚、世界の捉え方を観客と共有できる方法を模索し、作品創作を行なっている。2022年に結成し、豊岡演劇祭2022フリンジセレクションにて『未だ見たことのない美しさ』を上演。豊岡演劇祭2024の公式プログラムとして招聘され、新作『島ゞノ舞ゝゝ』(演出:内田結花、森田かずよ / ドラマトゥルク:筒井潤)を発表。2025年は、台湾・韓国のカンパニーと共同制作を予定。NPO法人DANCE BOXを拠点に活動中。

2025年8月6日 時点

KAZUKI

ろう者。俳優・身体表現者・手話パフォーマー。
音楽のある手話表現、無音コンテンポラリー、手話ポエムなど、様々な身体表現者として活動。現在、VV(ビジュアルバーナーキュラー)にも挑戦中。ろう者による視覚的な表現手法を用い、様々なパフォーマンスでろう者も聴者も誰もが観て楽しめる世界観に挑戦している。映画・舞台俳優としても活動し、近年では、映画『ヒゲの校長』『沈黙の50年』、手話裁判劇『テロ』(第1回 関西えんげき大賞 優秀作品賞受賞作)など多数出演。九州国際ダンスコンベンションバリアフリー部門 準優勝、日韓ワールドダンス大会 パラ部門 優勝。全国手話パフォーマンス甲子園では審査員を務める。デフアクターズ2期生。NHK「おはよう関西」、「東京パラリンピック開会式」出演。2025年11月、TOKYO FORWARD 2025 文化プログラム『TRAIN TRAIN TRAIN』(振付演出:森山開次 / 音楽:蓮沼執太)出演。2022年より「ダンスカンパニーMi-Mi-Bi」メンバーとしても活動。

2025年7月10日 時点

藤本ツトム

森田かずよ

ダンサー・俳優。先天性の障害を持って生まれ、18歳より表現の世界へ。
演劇・ダンスの枠を超えて国内外の公演に出演。東京パラリンピック開会式ソロダンサー。
NHKドラマ『パーセント』出演。「こここ」にて「森田かずよのクリエイションノート」を連載中。
多様な身体を対象としたダンスのワークショップを日本各地で展開。また国際交流基金舞台芸術国際共同制作オブザーバー、障害者文化芸術活動推進有識者会議構成員を務めるなど多様な人が交わる創作現場に身をおき、環境整備にも関わる。

神戸大学で修士号(学術)を取得。2024年より大阪大学人文学研究科人文学専攻博士後期課程在籍中。
NPOピースポット・ワンフォー理事長。ダンスカンパニーMi-Mi-Bi所属「Performance For All People.CONVEY」主宰。

2025年7月10日 時点

Junpei Iwamoto

福角幸子

神戸市に生まれる。脳性マヒによる手足、言語障害をもちながら自立生活を始める。結婚後、奈良たんぽぽの家、わたぼうし語り部学校に入学。その後、語り部として各地で公演するほか、絵本『めざしのジョニー』学習研究社より出版。舞台の活動は、エイブルアート・オンステージ日英共同企画飛び石プロジェクト公演『血の婚礼』、じゆう劇場、トリコ・A『へそで、嗅ぐ』、ダンスボックス主催「循環プロジェクト」「Thikwa+Junkan Projekt」に参加し国内外の公演に出演。2022年からダンスカンパニーMi-Mi-Biメンバーとしても活動している。人との出会いの中で「幸子WORLD」を築きたい。

2023年3月19日 時点

三田宏美

手話の持つ身体性・音楽性に惹かれて舞台表現活動を開始。ろう者難聴者メンバーとのサインダンス(手話ダンス)チーム活動を経て、舞台での表現や舞台をはじめとする文化芸術分野での手話通訳等を行っている。ダンスボックス主催事業「こんにちは、共生社会(ぐちゃぐちゃのゴチャゴチャ)」協働メンバー。人と人の身体や感覚の交わるところ、そこから立ち上がるものごとに関心がある。サイレント・ダイアログ・カフェ主宰。

2024年9月12日 時点

pepe

Alain Sinandja

神戸市新長田区在住。トーゴ出身。神戸ダンスボックス主催国内ダンス留学で学ぶため2017年、初めて日本に来日。卒業後も日本に残り神戸を拠点に、西アフリカの伝統舞踊とコンテンポラリーダンスを越境しながら独自の作品を制作している。2018年に自身で立ち上げたダンスフェスティバル「AFRICAN CONTEMPORARY NIGHT」はのちのHappy African Festival(HAF)へと発展し、多くの観客を動員した。2019年に、振付家・下村唯との共同制作を行い、同作品は、横浜ダンスコレクションにて振付賞を受賞。同年、山崎広太によるプロジェクト「Darkness Part 3」に参加、ニューヨーク公演に出演した。現在もダンスボックスの様々な企画に参加し、アフリカンダンスクラスを教えるなど、新長田のコミュニティに深く根ざした活動を継続している。

2023年4月10日 時点

田村みくり

1991年大阪市生まれ。エリスファンクレフェルト症候群という稀な先天性の病気により、6才から車いす利用。8歳の時に小学校へ車いすダンスのグループが講演に来たことをきっかけにダンスをはじめる。2011年全日本車いすダンススポーツ選手権大会ラテン部門デュオスタイル優勝。2021年アートファンクブレイキン障がい者ブレイク2on2部門優勝。車いすならではの動き(ターンやウィリーなど)の魅力を伝えていくこと、ダンスで人を笑顔にすることを目指して関西を中心に活動している。

2026年9月15日 時点

中村ひとみ

ろう女優。映画 「BABEL」 にエキストラで出演したことがきっかけで女優になることを志す。大阪ろう者劇団鳳凰に入団し、芝居の基礎と日本手話を学ぶ。現在はフリーで舞台役者、手話講師、ダンサーなど活動の場を広げている。将来、関西においてろう者の役者が活躍できる場を増やすことを目標にしている。

2025年12月14日 時点

大洞博靖

福島頌子

パワフルな身体と変幻自在な表現が持ち味。
様々な振付家の作品に出演する傍ら、自身での作品創作や企画主催、音楽家やダンサー、美術家との即興セッションにも力を入れて活動している。
これまで加賀谷香、皆川まゆむらの各氏に師事。
2025年4月には、皆川まゆむが演出・振付を手掛けるソロパフォーマンス『彼女の不在』に出演。

2025年7月21日 時点

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